近頃は多くの商店街で「自転車は押して通行しましょう」というような広告を見かけます。
日常、自転車は歩行者と同じ路上を走行していますからそれだけ自動車と比べて対人
事故の件数が多いことは容易に想像できます。
自転車の人身事故も軽微なものに限られず、重大な結果を招くような事故も発生して
いることは報道等でご承知のはずです。
私も、通勤時間帯の駅近くで後ろから来た若者の自転車に相当な勢いでぶつかられた
ことがあります。
私に怪我はありませんでしたが、その若者は自転車もろとも転倒しました。
私が「スピードの出しすぎじゃないの?」と注意したところ、起き上がった若者はな
んと謝罪の言葉も何も発せずに去っていきました。
ばつが悪かったのか、急に駅方向へ進路を変えた私に責任があるとでも思ったのかも
知れません。
「それはないだろう」とさすがに腹が立ちました。
このようなトラブルは毎日どこかで数え切れないほど発生していることでしょう。
私の事務所が面している天神橋商店街は1日中歩行者で賑わっていますが、大きな自
転車事故が発生したことが契機となったらしく、時間帯を限ってですが、「自転車に
乗っての通行は禁止されました」と公告の垂れ幕が掛けられ、放送も流されています。
規制時間を限定した歩行者専用道路標識も設置されました。
「乗っての通行は禁止されました」ということは、「押して通行しましょう」という協力
要請、注意喚起、努力目標と違って、「乗っての通行をすることは違反となる法的規
制」がなされたということです。
しかし、それを知ってか知らずか、なかには現に禁止放送が流れているのに何食わぬ
顔で「乗っての通行」をしている人がいるのです。
「私は無法者なんです」と公言しているみたいで、ちょっとみっともないですね。